日本の中学生・高校生にもおすすめしたい全米アレックス賞より読むならコレ!15冊

アレックス賞は、全米図書館協会が「12歳から18歳までのヤングアダルトに特に薦めたい大人向けの本10冊」に1年に一度贈る賞です。小説としてのエンターテイメント性だけでなく、社会問題を含んだ作品も多いです。

全米アレックス賞より、日本の中学生・高校生にも読んでほしい15冊を選んでみました。まだ読んでいない本も入っているので、読み終わったらおすすめランキングを発表したいと思います。

 『解錠師』スティーヴ・ハミルトン

(内容紹介)8歳の時、ある事件がトラウマとなりマイクは言葉を失った。ひょんなことから錠を解く技を身に付けたマイク。しかし、その技はやがてマイクを犯罪の道へと導いてゆく。17歳でプロの金庫破りとなった少年・マイクの心の闇と希望を描く切ないハードボイルドミステリー。

2011年アレックス賞受賞。

日本でもこのミステリーがすごい!2013年版海外編の受賞をはじめ、海外でも数々のミステリー賞を受賞した人気の青春ミステリー。芸術的な解錠技術で次々に金庫を開けていく華麗な仕事さばきと、だれと共有できない強いトラウマを抱えた孤独、そしてアメリアとのはじめての恋、ミステリーというよりも、犯罪に手を染めざるを得ない少年の切ない孤独の物語です。一気読みでした。高校生におすすめ。

『テロリストの息子』ザック・エブラヒム

(内容紹介)ジハードを唱えるようになった父親が殺人を犯したとき、その息子はまだ7歳だった。1993年、投獄中の父はNY世界貿易センターの爆破に手を染める。家族を襲う、迫害と差別と分裂の危機。しかし、狂気と憎悪が連鎖するテロニズムの道を、彼は選ばなかった。共感と平和と非暴力の道を自ら選択した、テロリストの息子の実話。

『ブレイキング・ナイト ホームレスだった私がハーバードに入るまで』リズ・マレー

(内容紹介)薬物中毒の両親、貧困、いじめ、矯正施設収容、家庭崩壊…そして私は、15歳でホームレスになった。生き抜くことだけで、精一杯だった。全米のメディアが報じた驚きと感動のリアルストーリー。
日本でもテレビ番組で取り上げられて話題となったリズ・マレーの自伝です。生まれながらに貧しく恵まれない環境で育ったリズの毎日は、生きるために精一杯。やがてアパートを追い出されホームレス生活をしながら高校に通い猛勉強して、ハーバード大学へと進みます。あらすじだけ読むとまるでシンデレラストーリーですが、10代の少女が耐えるにはあまりにも過酷な状況です。自分の人生を自分で切り開いた彼女の意志の強さに心を打たれます。

『天皇が神だったころ』ジュリー・オーツカ

(内容紹介)明日、ぼくたちは収容所へと旅立つ。ぼくの両親の国「日本」とアメリカが戦争しているかららしい。お父さんが遠い場所に連れていかれたのもそのせい? 日本ってどんな国? 日系人家族の目を通した戦争中の体験。

『風をつかまえた少年』ウィリアム・カムクワンバ

(内容紹介)アフリカの最貧国、マラウイを襲った食糧危機。食べていくために、学費が払えず、著者は中学校に行けなくなった。勉強をしたい。本が読みたい。NPOがつくった図書室に通うぼくが出会った一冊の本。『風力発電』。風車があれば、電気をつくれる。暗闇と空腹から解放される。―そしてマラウイでは、風は神様が与えてくれる数少ないもののひとつだ。

『スティッチ あるアーティストの傷の記憶』デイビッド・スモール

「声帯を失った私は、声がないということは存在しないのと同じことなのだと知った。」
アメリカで高い評価を得るイラストレーター、デイビッド・スモールの回顧録。
家族の不和により沈黙を迫られ、また癌の治療によって声帯を失った作者が、アートという自分の「声」を得て過去に区切りをつける。

『戦場から生きのびて』イシメール・ベア

(内容紹介)ぼくの現実はいつも「殺すか殺されるかだった」。12歳からアフリカの激しい内戦を戦った少年兵士が立ち直る衝撃的な体験の物語。

『卵をめぐる祖父の戦争』デイヴィッド・ベニオフ

(内容紹介)「ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している」作家のデイヴィッドは、祖父レフの戦時中の体験を取材していた。ナチス包囲下のレニングラードに暮らしていた十七歳のレフは、軍の大佐の娘の結婚式のために卵の調達を命令された。饒舌な青年兵コーリャを相棒に探索を始めることになるが、飢餓のさなか、一体どこに卵が?逆境に抗って逞しく生きる若者達の友情と冒険を描く、傑作長篇。

近代戦史上最長だという900日にも及ぶ包囲戦レニングラードを舞台に、ひもじさと苦しみに耐えながら戦争に翻弄される、若者たちの姿が描かれています。若い読者をも魅了するユーモラスでリズミカルな文章と、そこに描かれる戦争の愚かさと突きつけられる現実のギャップ。映画「ライフ・イズ・ビューティフル」が好きな人ならきっと気に入るはずです。

『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ

(内容紹介)優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設ヘールシャムの親友トミーやルースも提供者だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちのぎこちない態度…。彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていく―

『私の中のあなた』ジョディ・ピコー

(内容紹介)13歳のアナは、白血病の姉ケイトのドナーとなるため、遺伝子操作を経て生まれた。ケイトの病状は一進一退を繰り返し、ついには腎臓移植が必要となる。しかし、アナは腎臓の提供を拒み、両親を相手取って訴訟を起こす。もう姉のドナーになりたくない、自分の体を守る権利がほしい、と。娘の突然の行動に戸惑う両親だが、アナの決意は固い。そして両親とアナは法廷で争うことに…。

『兵士は戦場で何を見たのか』デイヴィッド・フィンケル

(内容紹介)戦争は兵士たちの身体を無慈悲にかつ無意味に破壊する。失明、火傷、四肢切断…ピュリツァー賞受賞ジャーナリストが、イラク戦争に従軍したアメリカ陸軍歩兵大隊に密着。若き兵士たちが次々に破壊され殺されていく姿を、目をそらさずに見つめる。話題作『帰還兵はなぜ自殺するのか』に劣らぬ衝撃の前編、ついに翻訳!

番外編:『告白』湊かなえ

1998年から始まったアレックス賞のなかで、日本の作品が選ばれたのは一度だけ。2015年の湊かなえさんの『告白』です。『告白』は湊かなえさんのデビュー作。学校のプールで娘を失くした中学校の女性教諭が生徒に復讐してやる!というざわざわが止まらないイヤ~なミステリー。読者の感想も好き嫌いがはっきりと分かれる小説ですが、日本代表として読んでおくのもよいかと思います。個人的には、嫌悪感と共にどこか潔さを感じる嫌いではない作品です。

あらすじと感想湊かなえ『告白』

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