- 死を選んだ友だちとふたりの少女
- もう会えない友だちに言えなかった言葉
どうしてわたしたちを置いていったの?
ブラウン大学から合格通知をもたっらメリッサ。彼女学校アルバムの編集委員、演劇部の部長(そして『高慢と偏見』のベネット役にも抜擢)、ホッケー部のキャプテンでもある。そんな彼女を「ミス・パーフェクト」と冗談まじりに呼んでくれたティンクは、もういない。
ティンクは転校生だった。元子役で小生意気なところがある、けれどすごく魅力的な女の子。女優のママとの関係はうまくいっているとはいえなかった。それでも、まさかあんなことになるなんて・・・。
友だちだったティンクの死からうまく立ち直れず、家族や学校での悩みもどうしていいかわからないほど大きくなってゆく・・・。
人生の迷いはなくならない
ティンクは知っていた!人生の気がかりは絶対になくならない
パーフェクトに見えるメリッサだけれど、家族のことで人には言えない不安を抱えている。同じグループだったナディアも、また同じ。学校で男子にからかわれていることを気にしてないように見せているけれど、本当はすごく嫌でどうしていいのかわからない。
自分だけではどうしようもできない壁にぶつかり、生きづらさの中で途方にくれる彼女たちのストレートな心の声は、痛みとともに迫る。
そんな時、●くなったティンクのことを思い出さずにいられない。彼女の悩みを分け合えなかったことが心に引っかかるのだ。
なぜ彼女は自●(これは文中の表現)しなければならなかったのか。それは、なぜ彼女たちがいま自分ひとりきりで大きすぎる悩みを抱え込んでいるのか、ということと同じかもしれない。
どんなにうまくやってのけても、人生の気がかりはなくならない。たぶん。そのために友だちがいるのだし。だれかがいまそばにいるのなら、ひとりじゃないよ。
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出版社 : 岩波書店 (2014/1/29)
発売日 : 2014/1/29
単行本(ソフトカバー) : 360ページ