加藤千恵『春へつづく』

加藤千恵『春へつづく』
中学生の物語
朝読書にもおすすめの連作短編集
春へ向けて冬におすすめの本
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春に願いを

北国の中学校を舞台にした連作短編。

少し遅い桜の季節にはじまった物語が、季節のうつろいと共に語り手を変え進んでゆく連作短編。

 

語り手は中学生だけじゃないってところもポイントだったりする。

みんな順風満帆というわけにはいかなくて、悩みを抱えたり、小さい壁にぶつかっていたりする。コメディタッチに明るく閉じる物語もあれば、この先どうなるのだろうとか細い思いで読み終える物語もある。

「いいことばかりじゃないけど、悪いことばかりでもない」って歌の歌詞が浮かんだ。ラストは卒業のシーンだけれど、一年の始まりにもおすすめしたい。

*もくじ*
一年一組・嵯峨知咲

三年二組・小久保雄飛

コンビニパート・森住響子

二年一組・鳥井悠乃

二年二組・末次杏奈

一年二組・村中槙人

学校司書・牧野実知花

三年一組・竹部真織

お気に入りは、パパはミュージシャンの岡村靖幸だという母娘の物語、「二年二組・末次杏奈」。こういうお母さん嫌いじゃない。でもきっと自分の身内にいたら、もやっとさせられるだろうなっても思うけど。

著者の加藤千恵さんは、10代でデビューした歌人でもあります。短歌と短編を合わせたシリーズは、私もお気に入り。そちらも合わせておすすめです。

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