家のない少女たち 10代家出少女/家のない少年たち 親に望まれなかった少年たち

『家のない少女たち』
  • 10代が直面する問題を知る
  • 虐待や暴力の問題について考える
  • 漫画「ギャングース」原案(家のない少年たち)
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居場所(家)のない子どもたち

あなたに居場所はありますか?

「はい」という答えがもらえたらほっとする。

自分の居場所がないと感じる子供たちは少なくない。

学校、家、友だち…心の居場所なら悩みながらゆっくり探せばいい。しかし、中には自分の家が「自分がいてもいい場所」ではないと感じている子どもたちがいる。

この本は、家にいることができない少年少女たちの実態をつづったノンフィクション。

ここには、虐待や暴力と深いかかわりがあり、衝撃的で胸を裂かれるような問題に直面している少年少女たちが登場する。胸がむかむかするような読んでいて辛い描写も少なくない。

「ふつうの10代」とはずいぶんかけ離れた出来事だと感じる人もいるだろう。しかし、想像してみて欲しい。もしかしたらあなたが知らないだけで、すぐちかくで困っている友だちがいるかもしれない。

大人が作り出したひずみの中で、必死に生きている子供たちがいる。現状は、私も含めて一般的な大人が想像しているよりもはるかに深刻だとこの本を読めばわかる。

なぜ、こんなことが起こるのか。どう解決するべきなのか。

著者はあとがきを10ページも割き、この問題点と解決策について言及している。ぜひあとがきまでしっかり読んで欲しい。「なぜこんなことになるのだろう」という大きな失望感はあるが、決して解決法のない問題ではなくて、まずはみんなが関心を持つことが一番の解決策になる。

知って欲しいみんなの世界

大人にとって「できればウチの子は知らなくてもいい世界」というものがある。この本で語られる内容は、人によっては「ウチの子には教えたくない世界」かもしれない。しかし、「知らない」ことが弊害になることもある、ということも知っておいて欲しい。

この本で取り上げられている問題は、知らなくても生きていけることだし、ぜひおすすめしたい本というわけではない。しかし、いずれ私たちよりも問題に近いところにいるのも、解決していかなければならないのも10代だと思うから、こうして生きている10代がいることを知っていてもいいだろう。

子どもたちの環境に関わっている大人にはぜひ読んでほしい1冊。「将来は政治家になりたいです」って言ってる人にも。

同じ命として生まれても平等に生きやすくはない、この国を平和だと言えるのだろうか、考えは止まない。

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