人生の贈り物を描く短編集~角田光代【Presents】

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*もくじタイトル*

#1名前/#2ランドセル/#3初キス/#4鍋セット/#5うに煎餅/#6合鍵/#7ヴェール/#8記憶/#9絵/#10料理/#11ぬいぐるみ/#12涙

はんぶんあらすじ&レビュー

人にしてやったことは忘れても、人にしてもらったことは忘れるな と田中角栄は言った。

読了後、私の頭の中に飛び込んできたのは、いつか目にした田中角栄の(正確には彼の母が彼に遺した)この言葉だった。

この本で描かれているのは、「女性が一生のうちにもらう贈り物」をテーマにした12の短い物語。

子どもの時に嫌いだった”春子”という名前。

あのころ大きく感じたランドセル。

ひとり暮らしする時に母が買ってくれた鍋セット。

ホワイトデーのお返しにもらった意外なもの。

別れることになった男の部屋の合い鍵。
離婚を決意した夫婦の手に乗せられたのは…。

贈り物はいつも、なつかしくあたたかかく思い出とともにある。

新しいはじまりに
「おめでとう」
「がんばってね」
と思いをのせた贈り物をいくつも受け取り、私はいまここにいる。
あたたかくて、強い。
長く生きた分だけ託されてきた思いに私は応えることができているだろうか。

託された思いはいつしか形を変え、
時にもう消え去ってしまったとしても、
いまの私は間違いなく、みんなからもらった様々のものでできているのだと、本を閉じる。

国語教科書で紹介

BOOKS雨だれ 光村図書中学1年生国語教科書

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