藤田孝典『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』

社会

老後の心配をするなんてまだまだ先のことと、考えている人に読んで欲しいのが藤田孝典さんの新書『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』。10代から30代の若い世代にも無関係ではありません。

  • 中学生から読める新書
  • 社会問題について知る
  • 老後について考える

もくじ

  1. 下流老人とは何か
  2. 下流老人の実態
  3. 誰もがなり得る下流老人
  4. 「努力論」「自己責任論」があなたを殺す日
  5. 制度疲労と無策が生むかりゅ老人
  6. 自分でできる自己防衛策
  7. 一億総老後崩壊を防ぐために

年収400万でも将来生活保護

下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者、およびその恐れがある高齢者」を表す造語である。2015年の新語・流行語大賞にもノミネートされた。

埼玉県を中心に生活困窮者支援を行っているNPO法人を運営している藤田さんのもとを訪れる高齢者たちの相談は深刻だ。

インスタントラーメンなどの粗末な食事しかできない人。中には野草で飢えをしのいでいる人や三食をまともに食べられない人。病気でも医療費が払えず苦しんでいる人。節約のためにもらった薬を半分にして服用している人もいる。家族や友人もいない孤独な中で、明日の食事を心配して不安な毎日を過ごす。彼らの多くは、誰にも看取られず、後日遺体となって発見される可能性が高い。人間らしい人生の最期も与えられない。

そうした生活を送るのは彼らに落ち度があったからだろう、それは個人の問題でしょ、という人がいる。果たしてそうなのかな。

正社員として安定した収入と貯蓄があり、堅実な老後を送るはずが、3000万円の貯蓄が数年で底をつき困窮している男性もいる。家族もマイホームも手に入れ順風満帆の人生だったはずなのに、子どもの問題で生活が困窮するまで追い詰められている人がいる。

いま、見えはじめてきた下流老人の実態。

多くの高齢者は困窮の中にありながらも、助けを求める声をあげることができないでいる。把握できているものも、氷山の一角ではないだろうか。そして、これは誰にでも起こりうることと言える。

続編。

中学生・高校生におすすめ。遺品整理業「クーパーズ」で働く永島杏平は、心に闇を抱えて高校を中退した過去がある。人とうまく接することができない杏平だが、優しい人たちのおかげで少しずつ心を解いてゆく。生きづらさを抱えて生きる人たちに送る、優しい物語。
中学生からおすすめ。孤独死した老人から戦後や限界集落をたどるというライトミステリー。

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