織守きょうや『記憶屋』

ちょっと怖い本が読みたい中学生におすすめ
第22回ホラー小説大賞読者賞

記憶屋

あなたも忘れてしまいたい記憶があるだろうか?
辛すぎて背負いきれない記憶を消しゴムで消すようにきれいにゼロにしてしまえたら、生きやすくなるのだろうか。

記憶屋・・・。
その人は忘れたい記憶を消してくれるという。
口裂け女とか人面犬のような都市伝説のようなもの。
記憶屋は夕暮れ時に現れる。
公園の緑色のベンチで待っていると来てくれる。
伝言板にメッセージを残すと接触できる。
噂は多いが、実際にその姿を見たものはいない。なぜなら、記憶屋に会った者は、その記憶も消されてしまうから。

遼一はある理由から記憶屋の謎を追っていた。
ただの興味本位ではない。
遼一は、記憶屋に記憶を消されたと思われる人物を三人知っている。
3つ年下の幼なじみの真紀。そして、ただの都市伝説だと思っていた記憶屋の存在を確信したのは、「三人目」の存在に気づいてからだ。

消したい記憶を自分の中でなかったことにできれば、怯えたり思い煩うことなく、まっすぐに生きていけるのだろうか。

誰かのためだとしても、
その人が強く願ったことだとしても、
人の記憶を操作することは正しいことだろうか。

一度つまづいた石ころの記憶を消すことは、また同じ石ころにつまづく可能性を増やすことにもなる。
この本を読み終わった時、あなたはどう感じるだろうか。

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おすすめポイント

第22回日本ホラー小説大賞読者賞受賞作品ですが、心臓に悪いような恐怖シーンはありませんので、怖いお話が苦手という人にもおすすめ。物語としては読みやすく、漢字が読めれば小学校高学年から楽しめると思います。ちょっと怖い本が読みたい中学生にもおすすめです。

著者・織守きょうや

著者の織守きょうやさんは、作家さんとしておもしろい経歴の持ち主です。

1980年イギリス・ロンドン生まれ。兵庫県在住。弁護士として働くかたわら、小説を執筆しています。

*代表作*

『霊感検定』(第14回講談社BOX新人賞Powers受賞。デビュー作)

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