上橋菜穂子『狐笛のかなた』

YA文学
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戦わなければならない不条理

ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の〈あわい〉に棲む霊狐・野火だった。隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年・小春丸をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる……愛のために身を捨てたとき、もう恐ろしいものは何もない。

小夜は12歳の女の子。

小夜には、母から受け継いだ不思議な力があった。

人の心が聞こえる〈聞き耳〉と呼ばれる力によって、ある日、犬に追われていた子狐を助ける。その子狐はこの世と神の世の〈あわい〉に棲む霊狐・野火だった。

使い魔として囚われている野火。

ふしぎな力を持つ小夜。

そして、森陰の屋敷に幽閉されている少年小春丸。

幼い時に偶然出会った3人が、不思議なめぐり合わせで(そもそも最初の出会いが運命だったのかもしれないが)国同士の争いにまきこまれていく…。

この3人はもちろん、登場する人物のほとんどは、本当は誰も戦いたくなどない。

けれども主の命を受け、また主を守るために、戦うことを選ばなければならないという不条理。

もうひとつの読みどころは、純粋すぎるほどのふたりの想い。

野火と小夜の、お互いを守るために自分の命を削ることも厭わない強い想い。

切ないです。

ぜひ女の子におすすめしたい。

おすすめすると、10代よりも大人女子が「おもしろかった」と言ってくれることが多いんですよ。ファンタジーはあまり読まない大人女子にもおすすめ。

ラストの桜のシーンは、じーんとくる。

架空の時代の架空の国の物語だけど、日本の時代物ファンタジーと思って読めば間違いない。

おすすめポイント

BOOKS雨だれ 上橋菜穂子さんの中でも一番のお気に入りです(*^-^*)

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BOOKS雨だれ 第42回野間文芸新人賞ほか受賞

受賞歴など

BOOKS雨だれ 第42回野間文芸新人賞
BOOKS雨だれ 第51回産経児童出版文化賞推薦

 

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