東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』~事件の謎を解くカギは執事!

東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』
  • 小学校高学年から読める謎解きライトミステリー
  • 2011年本屋大賞受賞
  • 映画・ドラマ原作の話題作

あらすじ

2011年本屋大賞受賞!お嬢様刑事と執事のコンビが謎を解く、ユーモアたっぷり6つの事件。

国立署に所属する若き女性刑事、宝生麗子は、金融とエレクトロニクスと医薬品とミステリ出版物などで世界にその名を轟かせる『宝生グループ』の総帥宝生清太郎の一人娘。つまり、正真正銘のお嬢様。そんなお嬢様が頭を抱える難事件の数々の謎を解いていくのは、なんとまぁ、でかい態度で悪態をつくお嬢様の執事、影山。

世界に名を響かせるお嬢様宝生麗子、麗子の上司ちょっと勘違い男の風祭警部、謙虚さのない執事影山。主な登場人物は3人。どの事件も、それほかんたんなトリックで解決できて、同じパターンで話は進んでいくのだけど、これがコミカルで不思議なほどはまっちゃう。登場人物のキャラクターがはっきりしていておもしろいからだと思う。風祭の空気読んでない感じに麗子の容赦ない心の突っ込み。お嬢様のプライドに、油を注ぐかのような影山の挑発。掛け合い漫才のようなテンポのいいコミカルさ。

『謎解きはディナーのあとで』の人気以降、手軽に楽しめるユーモアミステリーも人気ジャンルとなりました。

この本の素晴らしいところは、小学生から大人までだれもが楽しめるところです。『謎解きはディナーのあとで』をはじめ、さっくり読めて楽しめる東川篤哉さんのミステリーは、小学校高学年から中学生の普段はあまり本を読まない人に特におすすめです。朝読書の本選びに迷ったら、おすすめします。平成27年度高校生が朝読書で読んだ本ランキング18位!

まだ読んだことがない人はぜひ。

おすすめポイント

『謎解きはディナーのあとで』は「全国書店員が選んだいちばん!売りたい本」として、2011年の本屋大賞に選ばれました。

2011年3月11日に東日本大震災が起こり、約1か月後に行われた「本屋大賞」の発表でした。震災直後、電気が通じずテレビを見ることのできなかった数日間があり、電気が通ってからもテレビを見る気持ちになれなかったころ、テレビを消している間、私を励まし鼓舞してくれたのは本でした。

そんな折に『謎解きはディナーのあとで』のような笑える謎解きミステリーが本屋大賞に選ばれたのは、必然のようにも思えました。

映画・ドラマ化

櫻井翔×北川景子の主演でドラマ化。家族そろって楽しめるミステリードラマとして、平均視聴率15.9%、最高視聴率18.1%の高視聴率を記録し人気ドラマとなりました。

桜井さんのクールでクレバーな執事、北川景子さんの美しく知的なお嬢様どちらもぴったりの役どころでした。ちなみに、著者の東川さんは執筆後にもし映画化するなら風祭警部は「狩野英孝」とおっしゃっていましたが、わたしも本を読んだイメージは狩野英孝さんでした。椎名桔平さんも合ってたけどね。

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タイトル:謎解きはディナーのあとで
著者名:東川篤哉
出版社 : 小学館
発売日 : 2010/9/2
単行本 : 255ページ

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