有川浩『レインツリーの国』

YA文学

  • 有川浩さんの恋愛小説
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  • 映画原作
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ブックレビューサイトから生まれる恋

中学生のころに夢中になって読んだ本を思い出し、なつかしい本のタイトルをネット検索した伸行は、そこで出会ったレビューに心を打たれた。忘れていたあの頃の青く熱い思いがよみがえる。信行はその勢いで、レビューの主にメールを送った。誠実な彼女からの思いがけない返信がうれしくて、信行も返信を送り…そうしてメール交換を続けるうちに、信行の中で彼女に会いたい思いがつのり、会いたいと彼女にメールを送る。

そして出会ったふたりの恋は一気に…と期待させて、すぐにはふたりの距離が縮まらない。会うことを避けようとする彼女には、ある理由があった。

メールのやり取りやブログでの文章など、ひとみから発信される文章を見ると、彼女が言葉をとても大切にしているのがわかります。メールやラインの簡単なやり取りでのトラブルも多い昨今、文字にするからこそ言葉を大切にしているひとみの姿にも、学ぶものがあります。

恋愛ものの主人公(女の子)って、だいたいかわいくてパーフェクトなものだけど(相手から見てってことね)、この小説に登場する女の子は、外見にあまり気遣いをしないちょっと野暮ったいところがあったり、頑固だったりして、親近感がわきます。

相手を傷つけるかもしれないとわかっていても思いをぶつけてしまう信行のまっすぐさも、単純に「いい奴」だし。そんないい奴・信行のアドバイスで、彼女が自分を変えようとするシーンがみどころです。

こういう出会いっていいよなぁと思うのは、自分も本が好きでレビューを書きまくっているからかもしれない。青春菌全開で本について語りあう青くささに苦笑しつつ(←おまえもな)、リアルではさらせない自分を出せる場って客観的に見てもかなりおもしろい。

障害を抱えている人との壁

この小説の中でキーポイントになってくるのは、彼女が抱えている「困難」。「ふつう」に日常生活を送ることができるけれども、わかりづらい小さな障害を抱えている人が感じている「壁」のようなものやわかってもらうことに対する面倒くささなど、当人でなければわからないような困難も、小説の中から読み取ることができます。

有川さんの作品は、いろんなことをちょっと考える、ちょっとしたきっかけをくれるものが多くて、そんなところも好きです。

映画原作

監督:三宅喜重

主演:玉森裕太(kis-My-Ft2)、西内まりあ

主題歌も「kis-My-Ft2」さんです。

主人公ひとみはどこかあか抜けない女性という設定なのですが、西内まりあさんは非の打ちどころのないきれいな方。キャストを聞いてひとみのイメージと少し違うかなぁと感じたのですが、映画はどうなのかな。

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