トリイ・ヘイデン『シーラという子』

福祉

  • 教育・カウンセリングに興味のある人に
  • 障害について考えるノンフィクション
  • 福祉・虐待について考える本

ノンフィクションノベル

10代に読んで欲しいおすすめの本を紹介しているサイトだが、中には薦めることをためらう本もある。トリイ・ヘイデンさんのノンフィクションもそんな本のひとつ。(しかし、子どもとはそうした本を読みたがる)

人間の汚い部分や嫌な部分を描く時、歪んだ性や暴力の実態が見えてくる。この本は、知らないままでいいんじゃないかという世界があって、びっくりすることもあるけれど、そこで悩んだりもがいたりしている人たちがいるという事実も知って欲しい。

その子は、垢で黒ずんだ顔に敵意むきだしの目をした、六歳にしてはずいぶんちっぽけな子供で、ひどい臭いがした―名前はシーラ。季節労働者用のキャンプに住み、傷害事件を起こしたために精神病院に入ることになっていたが空きがなく、著者トリイの教室に送られてきたのだった。トリイは、あらゆる障害児教室から見放された自閉症や強迫神経症の子供たち八人をすでに抱えていた。シーラは、決してしゃべろうとせず、泣きもせず、何かやらせようとすると、怒りくるい金切り声をあげて大暴れする。ただでさえデリケートな子供たちがパニックに陥った。こんなに扱いにくい子供ははじめてだった。けれども辛抱強く接していくうちに、彼女が知的障害児どころか、ずばぬけた知能の持ち主であり、そして、心身に虐待による深い傷を負っていることがわかる…。家庭内暴力、貧困、性的虐待に蝕まれた少女が、堅く閉ざされた心をおそるおそる開き、ひとりの献身的な教師と深い信頼の絆で結ばれてゆく姿を描いた全米ベストセラー。世界中で反響を呼んだ感動のノンフィクション!

著者のトリイ・ヘイデンは、児童心理学者で特殊学級の教師をしています。

トリイのクラスにやってきたシーラという実在する少女の物語。

目をつぶりたくなるような辛いシーラの現実。

トリイと出会い、ふたりが心を通わせていく過程や、シーラがこれからの人生を自分の力で歩みだそうとする姿には、人間の持つ力や可能性を強く感じる。人によって、いろんな受け止め方があると思う。大人の姿勢も問われている。

いろんなことに興味を持ち、これからの価値観を育てていく大事な世代だからこそ、向き合ってなにかを感じて欲しい。

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