重松清『流星ワゴン』~あの時に戻れたら人生は変わっていた?

重松清『流星ワゴン』
 ドラマ原作にもなった重松清の小説
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あらすじ

もう死んでもいいな、と思っちゃったりした男の前に1台のファミリーワゴンがあらわれる。
ホンダのオデッセイを運転しているのは、5年も前に、自動車事故で亡くなった橋本さん親子。お互いに面識はないのだけど、この3人である地点へと向かう。行先は「人生のターニングポイント」。

それほど大きなポイントではない。
ずっと後で思い返した時に、「そうだなぁ、もしもあの時こうしていれば、もしかしたら少し違った結果になってたかもしれないなぁ」とふと思ってみる、くらいの。

たとえば、
「もしもあの時、好きだって告白していたら、今ごろは彼女と結婚して、もう少し幸せな結婚生活を送っていたんじゃないか」というような…確かにいつかいた場所へ。そこから、あの時には選ばなかった道を選ぶ。

目を覚まして~、おとうさ~ん

そんなこと、ありえませんのよ。

いつかの人生のターニングポイントで、永田さんは現状を変えようと行動を起こす。
でも、やっぱり現実は変わらない。

それが現実だ。「もし」は、あくまでも「もし」です。
あるのは、あの時、好きだって言えてない現実だけ。

もうすぐ亡くなる人をファミリーワゴンに乗せて、人生のターニングポイントへと運ぶ。
流れ星のように。

走馬灯のように。
ファンタジックだなぁ~なんて油断させられたけれど、そこはリアル派、やっぱり重松氏。

「過去に戻れたら自分の力で未来を変えられるはずだ」なんて都合のいいように意気込んでみたって、結局は現実を変えられない。

だからって、もちろんそんな非情なまま重松小説が終わるはずもなく。
最後に、私たちに見せてくれるのは、ほんのちいさな希望。
でも、その小さな希望こそが、生きていくために必要な大きな力になる。

重松氏と同年代のおじさんが、人生を後悔して、情けなくなって、何とかしたいけど、現実はどうしようもなくって、それでも、最後は小さいながらも希望を抱えて終わるっていう、重松氏お得意のあのパターンでしょ。
なんてわかったつもりになりつつも、ラストのチュウさんとカズの会話がじんわりとしみる。

ドラマ「流星ワゴン」

Primeビデオで視聴する

2015年TBSにて連続ドラマ放送。

出演:西島俊之、香川照之、井川遥、橋本秀隆

原作とドラマでは設定の異なるところがいくつかあります。

わたしにしては、珍しく原作よりもドラマをおすすめする作品。ドラマ化の人気もあり、『流星ワゴン』を学校図書館でもよく見かけますが、図書室にはあまりおすすめしません(;”∀”)

著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。
出版社勤務を経て、1991年『ビフォア・ラン』でデビュー。学校を舞台に10代の心情を描いた小説も多く、多くの作品が映画化やドラマ化されベストセラーを生み出している。国語入試問題によく出典される作家としても、10代にお薦めしたい作家。
【主な受賞歴】
『ナイフ』坪田丈二郎文学賞受賞
『エイジ』山本周五郎賞受賞
『ビタミンF』直木賞
『十字架』吉川英治文学賞


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