辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』

辻村深月・冷たい校舎の時は止まる
辻村深月さんのデビュー作高校生のミステリー
第31回メフィスト賞受賞
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あの日死んだのはだれ…

12月のある大雪の朝。
大学受験を控えた8人の生徒が、いつも通りに学校へ登校した。

しかし、何かがおかしい。

静まりかえる教室。

気が付くと、職員室も教室も8人のほかにはだれもいない。

開かないドアと窓、消えた階段。

止まずに降り続ける雪。

5時53分で止まったままの時計。


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そういえば…。

10月の文化祭の最終日。

校舎の屋上から飛び降り自殺をしたクラスメイトがいた。

しかし、だれもその人物の名前も顔も思い出すことができない。

だれかが、8人の記憶を奪い、時間の止まったこの校舎の中に彼らの閉じ込めてしまったのだ。いったいなぜ?どうやって?

8人はひとつの仮説にたどり着く。

自殺したクラスメイトが、なにかの目的で彼らをここに集めたのだ。

ここはその人物の精神世界。

そして、その人物はたぶん、この8人の中にいる。

自殺したのはだれなのか。そして、彼らは何の目的でここに集められたのか。

その目的に彼らが気づくことが、現実世界へと戻る鍵となる。

やがて、校舎の中にチャイムの音が鳴り渡り、5時53分で止まっていた時間が動き出す時、追い詰められた彼らは自分の闇と向き合うことになる。

繊細さは不安を飲み込み、閉ざされた心という培養液の中で増殖され、やがて狂気(あるいは凶器)へと変わる。

自らの内に向けて突きつけられた鋭利な刃の納め方を私たちはまるで知らない。

 

それならば、初めからすべてから背を向けるべきなのか。

いや、私たちを背中から突き落とすほどの不安材料はいつだってそこら中に転がっている。

招かざる客と一緒だ。

飲み込まれる前に吐き出せ。

おすすめポイント

第31回メフィスト賞受賞。

新人向けの小説公募の多くはページ制限があります。かなりの長編となった本作品をメフィスト賞に応募。みごとに第31回メフィスト賞を受賞しました。

ペンネームの辻村深月は、この作品の主人公の名前より。綾辻行人さんの大ファンで、辻村の「辻」も綾辻さんの名前からいただいたそうですよ( *´艸`)

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