「全国書店員が選んだいちばん!売りたい本 2018年本屋大賞」が発表されました。
「本屋大賞」は、毎年、 大賞受賞作が次々と映画化されるなど、本好きだけでなく日本中のメディアが注目する本の祭典です。毎回、読み応えのあるノミネート作品が並び、本選びに迷った時は、本屋大賞ノミネート作品から選べば間違いなし!と言われるほど。
2018年本屋大賞」には、辻村深月さんの『かがみの孤城』が選ばれました。そのほか、本屋大賞ノミネート作品を紹介します。
本屋大賞順位発表
一次審査には全国504書店より書店員665人の投票。
二次審査には全国311書店より書店員374人の投票がありました。
二次審査では、参加した書店員のみなさんはすべてのノミネート作品を読み、その上でベスト3を推薦理由を添えて投票しています。そんな書店員さんの推薦コメントもよめる(らしい)2018本屋大賞のすべてを網羅した本の雑誌増刊号「本屋大賞2018」も発売中!
大賞:辻村深月『かがみの孤城』
中学一年生になったばかりで、学校に行けなくなった”こころ”。ある日、部屋の鏡が光り出し、気が付くと鏡の中の世界に引きずり込まれていた。そこにはこころと同じように学校に行けない7人の中学生がいた。
豪華なお屋敷ようなその”かがみの城”にあるという”願いの鍵”を見つけたものは、ひとつだけ願い事が叶うという…。
自分の居場所をうまく見つけられない子どもたちの心の声を届けるファンタジー。辻村深月さんは、この作品について「かつて子どもだったすべての人へ向けて書いた作品です」と紹介し、「「大人や子どもに限らず、今自分に居場所がないと感じている人、味方がいないと感じている人にページを開いてもらって、こころたちと冒険に行ってほしい」とコメントしています。
今回の作品のように、子どもから大人まで読める小説が本屋大賞に選ばれるのはうれしいことです。小学生高学年から読めます。中学生には特におすすめ出だし、子どもに寄り添うすべての人に読んで欲しい1冊。
辻村深月さんは本屋大賞に4度目のノミネートで初の受賞となりました。
これまでのノミネート作品はこちら。
2016年 本屋大賞 第5位『朝が来る』
2015年 本屋大賞 第3位『ハケンアニメ』
2014年 本屋大賞 第3位『島はぼくらと』
辻村深月さんのおすすめ本はこちら
2位:柚月裕子『盤上の向日葵』
実業界の寵児で天才棋士――。 男は果たして殺人犯なのか! ?
埼玉県の山中で発見された白骨死体。手がかりは一緒に埋められたいた将棋の駒。それは初代菊水月作の伝説の名駒だった。
3位:今村昌弘『屍人荘の殺人』
ノミネート作品の中で一番読みたいのがこの作品。
4位:原田マハ『たゆたえども沈まず』
天才画家フィンセント・ファン・ゴッホと、商才溢れる日本人画商・林忠正。
二人の出会いが、〈世界を変える一枚〉を生んだ。
5位:伊坂幸太郎『AX』
6位:塩田武士『騙し絵の牙』
前作『罪の声』に続いての二年連続本屋大賞ノミネート。フィクションを題材にした小説というおもしろい試みで描かれています。
7位:今村夏子『星の子』
昨年、村田沙耶香さんの『コンビニ人間』が本屋大賞にノミネートされましたが、芥川賞候補作となった純文学小説が本屋大賞にノミネートされるのは嬉しいです。どこかずれているのに、おかしさに気づかない登場人物たちにぞわりとする今村夏子さんの文章のもつ独特の感覚をぜひ味わってみてください。
8位:知念実希人『崩れる脳を抱きしめて』
どんでん返しの伝道師が描く、究極の恋愛×ミステリー!!
9位:村山早紀『百貨の魔法』
『桜風堂ものがたり』に続き、2年連続での本屋大賞ノミネート。ほっこりと心あたたかくなる物語。
10位:小川糸『キラキラ共和国』
これまでに出版されている2作品も気になっている作家さん。『神は銃弾』では「このミステリーがすごい!」第1位、『音もなく少女は』で「このミステリーがすごい!」第2位を受賞しています。
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