デボラ・ホプキンソン『ブロード街の12日間』

おすすめポイント
  • 「青い恐怖」の謎を解け!ロンドン・ブロード街を襲ったコレラの大発生の原因を付きとめられるのか⁉
  • 小学校高学年から中学生におすすめ
  • 読書感想文課題図書

本の紹介

19世紀半ばのロンドン、ブロード街をある恐ろしい伝染病が襲った。激しい痛み、下痢や嘔吐に苦しむ声、死者の周りにはものすごい臭気が漂う。

コレラだ。

記録によると、この時ブロード街ソーホー地区で発生したコレラはあっという間に街を飲み込み、2週間ほどで600人以上が亡くなった。

当時、コレラの原因は悪い空気(瘴気)だと考えられていたが、それに異を唱えた人物がいる。

彼らは、感染の拡大を防ぐために、コレラの本当の原因を見つける調査に乗り出す。徹底した調査の結果、コレラの真の原因が突き止められると、すっと波が引くようにブロード街のパンデミックは収束していった。

この調査を行ったのが、ジョン・スノウ博士である。ジョン博士は麻酔学を専門に研究している医師だが、コレラの原因究明の功績により、現代の疫学の創始者とも言われている。

コレラの大発生とジョン・スノウ博士、史実をモデルにちょっとスパイスを効かせて描かれたのが『ブロード街の12日間』である。

あらすじ

イールはロンドンの下町ブロード街に暮らす少年。誰にも言えない秘密を抱えて、泥さらいや雑用をしながら、なんとか生きている。

1954年の夏の終わり、ブロード街で仕立てやを営むグリッズさんが突然の病に倒れ、亡くなった。苦しむグリッズさんの姿を見て、イールは彼がコレラの感染したことに気づく。

やがて街の人々が次々と同じ症状に苦しみ出した。だれかこの恐怖を食い止めてくれる人はいないのか⁉

イールは助けを求めてジョン・スノウ博士のもとへ。恐ろしいスピードで感染が広がる中、恐怖の原因を突き止めるため、イールは博士の助手としてブロード街の中を調査して駆け回るのだが…。

感想

少年少女向けの児童文学として書かれた物語ですが、一般の大人が読んでも興味深く引き込まれます。ロンドンの街でたった一人で稼いでくらす少年イールの物語をサイドストーリーとして楽しみながら、1984年にブロード街で起こったコレラの大発生とそれに立ち向かうイールとスノウ博士たちの活躍に冒険物語のような面白さがあります。疫学の創始者、現代の公衆衛生の考えに大きな影響を与えたジョン・スノウ博士の研究について身近に知れる物語としてもおすすめです。

本をチェックする

ブロード街の12日間
あすなろ書房
¥1,620(2020/06/21 12:05時点)

単行本: 295ページ
出版社: あすなろ書房
ISBN-13: 978-4751524800
発売日: 2014/10/20

受賞歴など
2015年読書感想文課題図書(中学校の部)

キーワード
医学、公衆衛生、感染症、ウイルス、コレラ、読書感想文、ロンドン

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