こんな本です
文筆家せきしろとお笑い芸人「ピース」の又吉直樹の化学反応で生まれた自由律俳句。
詩や俳句は「う~ん、いいねぇ~」と味わうタイプのものが多いなか、この中の句は笑わせてくれます。又吉さんがお笑い芸人だからって、ウケを狙ってるわけではない。「あるある」だったり、「ドンマイ」」と励ましてあげたくなっちゃったり、そもそもが「ふっ」と笑いたくなるようなポイントを自由に歌うことで、読んでるこっちも肩の力が抜けちゃってるから「ははっ」と笑ってしまう。
こんなん、わかる~って感じでしょ。
息子にふってみるが、「えっ?どういうこと?わかんない」
「よくさぁ、醤油差し倒してるじゃん。それでお母さんが『もう~っ』ってなって」
「えっ?いつ?」
「いや、いつとかじゃなくて。よく、何回もあるじゃん。ちょっとしょんぼりした気持ちになるでしょ」
「えっ?ん!…よくわかんないから、まぁいいや。」
促して反省できるなら、同じ過ちは繰り返さないか。
あと、一番笑っちゃったのが又吉の「ファーストキスが太宰の命日」のエッセイ。もしやもしやからのオチ。ぶっっと吹いてしまった。
どの句も、世の中を違う角度からみているようでいて、自分にも同じ感覚がある日常さ。
ネガティブに嘆いているようでいて、「そういうもんだ」と受け入れてるポジティブさ。
自由律俳句つったって、ただのつぶやきとなにが違うの?
それはたぶんね、自由律俳句にはそこに希望があるのだと思うよ、私は。
毎回言ってますけど、すぐにも俳句読みたくなるよね。(わたし)
この本読むと、自分にもすぐできるって思えるよ。ネタはそこかしこに転がってます。
言うまでもなく。
こんな人におすすめ
中学生・高校生・大人にもおすすめ
笑える本、おもしろい本を読みたい人に
俳句と写真のエッセイなので、あまり本を読まない人にもおすすめです。朝読書にもいいかもしれません。
ブックデータ
文庫: 357ページ
出版社: 幻冬舎
ISBN-13: 978-4344420939
発売日: 2013/10/10

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