東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

文庫: 413ページ
出版社: KADOKAWA/角川書店
発売日: 2014/11/22

  • ベストセラーの名作家・東野圭吾が描く
  • 時代を超えてつながる奇跡のファンタジー
  • 山田涼介主演で映画化の話題作

人生は、過去と未来の不思議な糸でつながっている。

あらすじ

翔太、敦也、幸平。人目をはばかりながら3人の男が逃げ込んだ一軒の家。

通りに面したシャッターが、かつてここが店舗だったことを物語っている。郵便物などの投入口が付いたシャッター、看板には「雑貨」という文字が辛うじて見える。ここがもう長い間使われていないことはひとめでわかる。

三人は夜明けまで身を隠すため、鍵の壊れた裏口から室内に忍び込んだ。埃だらけの畳の上で一息つこうとしたその時、かすかな物音とともに一通の封筒がシャッターの郵便口から落ちた。

差出人の名前は『月のウサギ』

宛名はない。

もしかしたら、三人がここに潜んでいることを知っている誰かからの差し金かもしれない…。

三人はおそるおそる封を開き、その奇妙な手紙を読み始めた。

あるスポーツのオリンピック選手代表候補になっている”月のウサギ”には、愛する男性がいる。彼のなによりの願いは彼女がオリンピックに出場すること。しかし、そんな二人を悲しい出来事が襲う。彼は癌に侵され、余命半年の宣告を受けたのだ。彼のためにもオリンピック出場に全力を注ぎたい気持ちと、彼のそばにいて看病に専念したい思い、ふたつの感情のあいだで彼女は大きく揺れていた。

それは、悩みに応えてくれると評判の”ナミヤ雑貨店”の店主・浪矢雄治に宛てた悩み相談の手紙だった。

途方にくれる三人だったが、相談を放っておけず返事を書くことに。やがて、この手紙のやりとりにある不思議な共通点が見えてくる…。

過去と未来をつなぐ不思議な”ナミヤ雑貨店”の心に届く奇跡の物語。

簡単に答えの出せないそれぞれの相談に、ナミヤ雑貨店がどのように返事をするのか気になり読み進めているうちに、意外なつながりがみえてくる。

人生はいいことばかりでもないし、時に不幸だと感じることも起こるけれど、この物語のように、すべて意味があるのだと思いたい。

映画

2017年9月劇場公開
【監督】廣木隆一
【キャスト】
浪矢雄治:西田敏幸
敦也:山田涼介
翔太:村上虹郎
幸平:寛一郎

日本だけでなく中国でも映画化され、舞台化もされています。

著者プロフィール

東野圭吾

1958年大阪府生まれ。

大阪府立大学工学部卒業。エンジニアとして勤務しながら執筆した『放課後』が第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。ドラマ化された『ガリレオ』シリーズをはじめ、数々のヒット作を生み出している日本を代表するミステリー作家。

【主な受賞歴】

『秘密』第52回日本推理作家協会賞 『ナミヤ雑貨店の奇跡』第7回中央公論文芸賞 『祈りの幕が下りる時』第48回吉川英治文学賞 『容疑者Xの献身』第134回直木賞

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受賞歴など
第7回中央公論文芸賞

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