バーバラ・レオニ・ピカード『人魚のおくりもの』

 夏に読みたいと思わされるのは、タイトルと表紙の美しさからだろう。

バーバラ・レオニ・ピカードは、1917年生まれのイギリスの作家。オスカー・ワイルドやアンデルセンを敬愛していたという著者らしい童話短編集は、夏よりもしっとりとした冬の夜に一編ずつ読みたいような作品。

カーネギー賞候補となった『シナノキの貴婦人』とデビュー作『人魚のおくりもの』から各4編ずつ収録。

『人魚のおくりもの』…漁師につかまり、見世物となった人魚を逃がした若者のおはなし。
『シナノキの貴婦人』…一番好きな作品。カエルの王子様のようなロマンチックなおはなし。
『小さな星の願い』も羊飼いが王女に寄せる想いがロマンチックで乙女には弱い。
『マーガレット』は少しさみしいかな。

最後には幸せになりほっとさせられる、すとんと落ちるような上質な童話集。
本当に短いお話なので、眠る前に一日1編ずつ読むのもいいかもしれない。

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人魚のおくりもの
長崎出版
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単行本: 209ページ
出版社: 長崎出版 (2009/06)
ISBN-13: 978-4860953362
発売日: 2009/06

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