高山一実『トラペジウム』~アイドルという光の中へ

高山一実『トラペジウム』
  • 高山一実・乃木坂46メンバー初の小説家デビュー
  • アイドルに憧れる女子高校生の10年間の物語
  • 個性的なキャラクターでコミカルな青春小説

はじめてアイドルを見た時思ったの。人間って光るんだって。
光るのってなんであんなに魅力的なんだろう。

本文より
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本の紹介とレビュー

東ゆうは地方にすむ高校一年生の女の子。アイドルに憧れている東ゆうは、ある計画を企てていた。それは、アイドルになるための”輝く星たち”を探し出し、仲間にすること。自分がアイドルを目指すだけでなく、視点はもはやアイドルプロデューサー。

市内の東西南北を奔走して集めた仲間たちは、もちろんかわいくてそれぞれ個性的。東ゆうは、仲間とともにトップアイドルをめざしてあれこれと作戦を練るが、トップアイドルまでの道のりはそんなに簡単じゃない。うまくいかないあれこれを乗り越えて、東ゆうは、夢を支えてくれる大切でかけがえのない存在を見つける。

アイドルになるという夢に向かって突っ走る!まっすぐでコミカルな青春小説。

(東)東ゆう…この物語の主人公。城州東高校1年生。カナダに住んでいた経験があり、特技は英語。アイドルになるため、SNSはしない!彼氏は作らない!がモットー。

(南)華鳥蘭子…聖南テネリタス女学院。「エースをねらえ!」のお蝶夫人を実写化したようなお嬢様系美少女。

(西)大河くるみ…西テクノ工業高等専門学校。とにかくかわいい生粋の萌え系美少女。特技はプログラミング。ロボットが好き!

(北)亀井美嘉…大きな目と通った鼻筋、色っぽさを兼ね備えた美少女。ボランティア活動もしている。

ねこ
ねこ

かずみんのアイドルへの熱い思いが込められています。表紙もかわいくてお気に入りの1冊になりました♬

ゆう
ゆう

個性的なキャラクターとテンポのよいコミカルなストーリーで、2時間ほどで一気読みでした。前向きにどん欲に夢に向かう東ゆうちゃん、応援したくなります!

著者の高山一実さんは、乃木坂46の第一期メンバー。現役アイドルがアイドルになりたい女の子を主人公に描くという発想が斬新で、読んでみたい!と感じさせる。

高山さん自身のアイドル経験を投影しているというよりも、「アイドルになりたい女の子」の思いがまっすぐ忠実に描かれている。きっと、この小説を描いている時はアイドル・高山一実ではなく、文学少女・高山一実になってたんじゃないかな。

文章中には、アイドルだからこそ出てくる本音が現れているなと感じた箇所も。

自分という存在を嘘のベールで包むのか、それともはぎ取るのか。無数の選択を毎日のように迫られる。この生活には慣れたものの、未だに自分が自分でなくなることは多い。アイドルの使命は自分のパーソナルプロデューサーを担い続けることだった。

本文より

迷いながらも自分の道を進んでいく。これからの自分自身への決意のような力強さを感じる。それと同時に、彼女が本当にアイドルが好きなのだという思いが強く伝わり、物語とリンクして清々しい読後感。

まっすぐさと一生懸命さが、思うようにうまくいかなくて落ちこむこともあるけれど、そのたびに夢を思い出してひたすら走る東ゆうちゃんの姿が愛らしく、アイドルを応援したくなる気持ちがふつふつと湧いてくる。

本をチェックする

著者の高山一実さんは、乃木坂46の第一期メンバー。2011年乃木坂の第1期メンバーオーディションに合格。この小説は、雑誌「ダ・ヴィンチ」に連載された初の長編小説。朝読書にもおすすめ。

トラペジウム
KADOKAWA
高山 一実 (著)

出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA
発売日 ‏ : ‎ 2018/11/28
単行本 ‏ : ‎ 240ページ

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