小学校高学年から大人まで、世代を超えて、惹きこまれるファンタジー作家・上橋菜穂子さん。ふだんはファンタジーは苦手という人も惹きこまれてしまうはず。中高生にぜひ読んで欲しいおすすめの本を紹介します。
国際アンデルセン賞作家・上橋菜穂子
上橋菜穂子さんは1962年7月15日、東京都生まれ。お父さんは画家の上橋薫さん。2014年には「児童文学への永続的な寄与」に対する表彰として贈られる国際アンデルセン賞作家賞を受賞。「小さなノーベル賞」とも言われるほど影響力があるとされるこの賞。上橋菜穂子さんの物語が世界中の子どもたちに親しまれているということですね。ちなみに国際アンデルセン賞を受賞した日本人はもう一人います。
まどみちおさんです(*´ω`*)

児童文学作家として活躍する上橋菜穂子さんですが、文化人類学者でもあります。専攻はオーストラリアの先住民アボリジニ。現在は、川村学園女子大学特任教授をされています。
ファンタジーはあまり読まないという人や大人も虜にしてしまう上橋菜穂子さんの物語の秘密は、背景に文化人類学者として学んだ経験があるからからかもしれませんね。上橋菜穂子さんの経歴を物語るようなエッセイも、中高生におすすめです。
「守り人」シリーズ
児童文学では珍しくアラサーのシングル女子が主人公。これが中学生も高校生も大人もハマる秘密その1です。ファンタジーはあまり読まないという人にこそ手に取って欲しい。ロールプレイングゲームが好きな人にも。第23回路傍の石文学賞ほか多数受賞。2016年には、NHKで大河ファンタジーとしてシリーズがドラマ化放映されています。
小学校高学年からおすすめ。
◇シリーズ◇
『精霊の守り人』/『闇の守り人』/『夢の守り人』/『虚空の旅人』/『神の守り人』/『蒼路の旅人』/『天と地の守り人』/『流れ行く者 守り人短編集』/『炎路を行く者 守り人作品集』
獣の奏者
NHKアニメ「獣の奏者エリン」の原作としても人気です。
鹿の王
2015年本屋大賞受賞で大きく話題となりました。単行本で上下巻、文庫本で全4巻のボリュームですが、物語の世界に引き込まれて一気読みでした。自然の中で人としてどう生きるか、考えさせられます。中高生の朝読書でも人気のようです。
狐笛のかなた
私にとってファンタジーのイメージを新たにしてくれた、上橋菜穂子さんの初読み作品です。ファンタジーでありながら、小夜と野火の切ない恋愛物語でもあります。だからでしょうか、大人の女性の方に「これよかった」という感想が多め( *´艸`)。
エッセイ『物語ること、生きること』
作家・上橋菜穂子さんの物語のみなもとがわかるエッセイ。幼いころから好きだった物語の世界、物語をつむぐこと、そして、物語が私たちに与えてくれるものとはなにか。
明日は、いずこの空の下
作家・上橋菜穂子の原点は「旅」にある、と言えます。憧れの作家に出会い、児童文学作家を目指すきっかけとなった高校生の旅から、アボリジニーとのキャンプ旅、そしてお母さんとの年に一度の海外旅行など上橋さんの旅をつづったエッセイ。
2017年度高校生が朝読書で読んだ本ランキング第4位!
新刊・話題作
上橋菜穂子さんのデビュー作『精霊の木』がこの春、文庫本になって登場しました。
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