上橋菜穂子『闇の守り人』

上橋菜穂子『闇の守り人』
  • シリーズ全10巻、累計370万部を売り上げる人気シリーズの第二作アジアンハイファンタジー
  • 国語教科書でも紹介
  • NHKでドラマ化

守り人シリーズ第2弾

『精霊の守り人』でチャグムとの旅を終えたバルサは、生まれ故郷のカンバルへと向かった。

バルサの父は、カンバル王ログサムの医師であったが、王の陰謀に関わったために殺され、父の親友であったジグロは、幼いバルサを連れて、国を離れ、彼女を育てた。25年ぶりに故郷のカンバルを訪れたバルサ。それは、ジグロを弔う旅だったのだが、歴史はねじまげられていた。バルサはジグロの汚名をそそごうとするが…。そんな折、カンバル国では洞窟の奥にある<山の底の扉>が開いたという知らせが入る。それは、<山の王>からの<ルイシャ贈りの儀式>の合図であった。

『精霊の守り人』同様、伝説の謎を解き読みたくて次々と読み進めたくなるが、ストーリーが読み手を急かすようなことはなく、語りを聞いているような耳触りのいい文章に、物語の世界をじっくりと味わうように惹きこまれていく。

特に、カンバルに伝わる闇の守り人<ヒョウル>と舞い手が向かい合い、その正体が明かされるシーンの描写は鳥肌もので、胸に迫る思いに驚きと感嘆の声がもれた。

『精霊の守り人』では単純に物語を楽しんだが、『闇の守り人』では、物語の魅力に加えて揺さぶられるような感動があった。個人的には、シリーズの中で一番好きです。きっとまたいつかこの本を読み返す。『闇の守り人』を読んでほしいので、『精霊の守り人』をおすすめしたいほどに第2弾おすすめです。

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国語教科書でおすすめ紹介

光村図書小学6年生国語教科書、巻末付録「この本、読もう」で紹介

単行本はちょっと苦手という人には、文庫本よりも偕成社軽装版(ソフトカバー)をおすすめしています。
発売日 : 2006/10/31
単行本(ソフトカバー) : 380ページ
ISBN-13 : 978-4037500306

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