自分など取るに足らない存在だと、もしあなたがいま感じているのだとしたら、この本をそっと枕元にプレゼントしたい。レオ=レオニの『ペツエッティーノ』は、そんな人に手渡したい絵本。
- 子どもから大人まで読んで欲しい絵本
- 高学年からのよみきかせにも
- 贈り物にもおすすめ
ぼくはだれかの部分品
ペツェッティーノは、おれんじ色のちいさな四角いかたち。
ほかのみんなは大きくて思いきったこともすばらしいこともいろいろできる。
ペツェッティーノは、小さい自分のことを、きっとだれかの部分品なのだと思っていた。
じぶんは、だれのぶぶんひんなんだろう…彼はそれを確かめるべく旅に出る。
たくさんのほかのものに会い、荒波をこえて、さいごにペツェッティーノは「じぶんがなんなのか」をみつけます。それは、ありきたりで、求めていた答えであるのだろうけれど、その当然さに、ほっとさせられます。
それって、ひとりで悩んでいても見つからないんだなぁ。
自分の中にあるはずのものなのに、自分だけでは見つけられなくて、
いろんな人に出会う中で、他の人が見つけてくれる。
人生って、素晴らしい。
自分がだれかの【ぶぶんひん】なのかもしれない。
そんな落とし穴に陥って、いつかは旅に出て探したくなる時もあるでしょうが、ありがたいことに、私たちは旅に出なくても絵本の中からも答えを見つけることができるなんてね。
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出版社: 好学社
発売日: 1978/4/1
小学校高学年から中学生へのよみきかせにもおすすめです。