中学生・高校生に読んで欲しい中脇初枝さんのおすすめの小説をまとめました。
作家・中脇初枝
中脇初枝さんは小説や絵本など幅広い世代に読まれる物語を紡ぐ作家さん。1974(昭和49)年、徳島県生れ、高知県育ち。高校在学中に『魚のように』で坊っちゃん文学賞を受賞し、17歳でデビュー。『世界の果てのこどもたち』は2016年本屋大賞にもノミネートされました。
家族をテーマにした作品が多く、『わたしをみつけて』や『祈祷師の娘』など少し複雑な形の家族を描いた作品が印象的です。
中脇初枝おすすめの7冊
きみはいい子
坪田譲治文学賞受賞。まとまらないクラスに手を焼く新任教師、暗くなるまで家に帰れない子ども、幼い子どもにあげる手を止められない母親…。心がきゅっとして、せつない5つの連作短編。映画化もされた中脇初枝さんの代表作。初めて中脇さんを読む人におすすめです。
わたしをみつけて
准看護婦として病院に勤務する弥生。彼女は、施設で育った孤児だった。どこにも居場所のなかった彼女は、自分の居場所を追われないように必死に取り繕って生きている。「きみはいい子」と同じ町を舞台に描かれる心に迫る切ない物語。ドラマ化も。
世界の果てのこどもたち
2016年本屋大賞第3位、吉川英治文学新人賞候補にもあがった中脇初枝さんの長編小説。戦前の満州で出会った三人の少女たちがその後、満州、中国、日本でそれぞれ数奇な人生を歩み戦後の復興の時代を生きていく物語。この年、本屋大賞ノミネート作品の中で、私はこちらが一番よかったです。ドラマ化希望(*´ω`*)
魚のように
中脇初枝さんのデビュー作『魚のように』は、中脇初枝さんが17歳の時に書きあげた第2回坊ちゃん文学賞受賞作。少女たちのもつ危うさと孤独が瑞々しく描かれています。
祈祷師の娘
第52回産経児童出版文化賞推薦。血のつながらない家族と祈祷師の家に暮らす中学生の女の子・はるちゃん。複雑な家庭環境の中で感じる心もとなさをやわらかく描きます。ちゃんと家族がつながっていることにほっとして。
こんこんさま
中脇さんの描く物語は、少し複雑な家族が登場することが多いのですが、こちらもそう。ばらばらにくらしていた家族が、偶然にまた集まって、同じ屋根の下での暮らしがはじまる家族の再生の物語。
あかい花
中脇初枝さんの作品の中でも少しカラーが違うかもしれませんが、個人的にはすごく好きな作品です。少女から大人の女性へと変わりゆく「おんな」だからわかる感覚。女子におすすめの短編集。
中脇初枝作品まとめ
中脇初枝さんの作品を刊行順にまとめてみました。
『魚のように』(1993年)
『稲荷の家』のちに『こんこんさま』に改題。(1997年)
『あかい花』(2001年)
『きみはいい子』(2002年)
『祈祷師の娘』(2004年)
『わたしをみつけて』(2013年)
『みなそこ』(2014年)
『世界の果てのこどもたち』(2015年)
『神に守られた島』(2018年)
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