中田永一ほか「本」をめぐるアンソロジー『本をめぐる物語 一冊の扉』

『本をめぐる物語』
  • 本が好きな人におすすめ
  • 本にまつわるアンソロジー

あらすじ

今が旬の人気作家さんたちが紡ぐ「本の物語」アンソロジー。
片山若子さんのイラストもどんぴしゃで、書店で即購入してしまった。
持ち歩いて空いた時間に少しづつ読むつもりが、どれもおもしろくて一気読みでした。

「メアリー・スーを殺して」中田 永一

メアリー・スーとは、二次創作用語で、作者の願望が強く投影されたオリジナルキャラクター。二次創作に没頭するわたしは、小説をうまくなるためにメアリー・スーを消して…。前に、似たような文芸部を舞台にした作品を読んだことがあるのだけど、それを思い出した。というか、実際には思い出せてないからタイトルが出てこないのだけど。中田永一だったか、乙一だったかもあやふやですが。好きな作品。

「旅立ちの日に」 宮下 奈都

旅立ちの日に父からのおくりものとは…。

「砂に埋もれたル・コルビジュ」 原田 マハ

痴呆症で徘徊している父を探しまわるうちに、ふと、父と本にまつわる話を思い出す…。1冊の本に託された思いにじ~んときます。工業デザイナーの柳宗理さんから伺った実話をもとにしていると聞いて、さらにじ~ん。

「ページの角の折れた本」 小手鞠 るい

ある作家の遺作を手掛けることになった装幀家のおはなし。

「はじめて本をつくるあなたがすべきこと」朱野 帰子

ビジネス新書を出版することになった夫に妻ができることは…。めんどくさい夫との関係がコミカルに描かれていておもしろかった。

「時田風音の受難」 沢木 まひろ

官能小説で賞を受賞したものの2作目が書けない新人作家となんとか書かせようとする女性編集者とのやりとりがおもしろい。少々エロいところもあるので、中学生におすすめと大声では言いませんけど。

「ラバーズブック」小路 幸也

アメリカへひとり旅に出た作家が立ち寄ったレストランで色あせたペイパーバックに秘められた物語。ノンフィクションのようなストーリーで、本がカッコよく見えるんだよね。

「校閲ガール」宮木 あや子

悦子の仕事は、文芸雑誌の校閲。大御所エロミステリー作家の原稿の校正なんかじゃなくて、ファッション誌に行きたいのにぃ。続きが読みたい、お仕事ガール物語。このあとドラマ化もされ人気となりました。

初読みの作家さんもいて新鮮でした。
どれもよかったけれど、特に気に入ったのは「メアリー・スーを殺して」「砂に埋もれたル・コルビュジェ」

ブックデータ

本をめぐる物語 一冊の扉 (角川文庫)
KADOKAWA/メディアファクトリー
¥572(2020/11/09 01:14時点)

シリーズ続編も。
大島真須美、柴崎友香、福田和代、中山七里、雀野日名子、雪島えま、田口ランディさんによるアンソロジー↓

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この本の担当者
ゆう

ぶっくす雨だれの店主。
好きなこと:本を読むこと、食べること。
苦手なこと:そうじ
学校図書館あちこち。ブックカフェを開くのが夢です。

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