卒業・入学など新生活の季節。
たくさんの期待と少しの不安が待っている新しい日々に背中を押してくれる、そんな本を紹介します。よみきかせにも使えるおすすめです。
卒業や入学、進級などの新生活のお祝いにも、本を1冊添えてみませんか。
【ここでの絵本選びのポイント】
- 年齢にこだわらずに読めて、メッセージ性のあるもの
- 人生の門出にふさわしく、明るく心が穏やかになるようなイラスト
- 飾ってもおしゃれインテリアにもなる絵本
- 海外作家の絵本は、英語版にしても素敵
『たいせつなこと』マーガレット・ワイズブラウン
窓際に赤いりんごと赤いチョウ、巻き上げられたカーテンの向こうに赤いトンガリ屋根が見える、のどかな風景の表紙。
りんごにとってたいせつなことは…
風にとってたいせつなことは…。
自然に存在すあらゆるものにとって「たいせつなこと」は、そのものであるということ。
最後のページをめくると「あなたにとってたいせつなことは…」というメッセージとともに、語りかけてくれるような絵本です。
- 1949年初版のベストセラー絵本
- マーガレット・ワイズ・ブラウンのシンプルな文章
- カルデコット賞受賞画家のレナード・ワイスガードのあたたかみのある絵
『はじまりの日』ボブ・ディラン
ノーベル文学賞の受賞で話題にもなったボブ・ディランの名曲「FOREVER YOUNG」が絵本になりました。ボブ・ディランが息子の成長を願い生まれた歌詞は、新しい旅立ちに添えたいメッセージにぴったりです。アーサー・ビナードさんの訳もしっくりきます。CDとセットにしても素敵ですね。
- 音楽の好きな人に
- ノーベル文学賞受賞ボブ・ディランの歌詞を絵本に。
- アメリカ生まれの詩人アーサー・ビナードによる日本語訳がしっくりきます
『最初の質問』 長田弘
詩人・長田弘さんの詩『最初の質問』に、いせひでこさんが絵を添えました。
新生活を送る人へ向けたメッセージにぴったり。
長田さんの詩の絵本は、他にも『空の絵本』や『森の絵本』もおすすめです。こちらは、荒井良二さんのイラストがかわいい。私は『森の絵本』が好きです。
- 詩人・長田弘さんの詩を絵本に。
- 中学3年生の国語の教科書(学校図書)にも掲載されている詩です。
- 問いかけるような言葉に、自分を振りかえり、考えさせられるような1冊。
『ルピナスさん』 バーバラ・クーニー
ルピナスさんは、小さなおばあさん。子供のころにおじいさんと三つの約束をします。「大きくなったら遠くに行く。おばあさんになったら海のそばの町に住む。世の中をもっと美しくするために何かする。」
優しい文章や絵は、女性向けかな。ルピナスさんの人生を通して、この世界や人生の輝き、美しさが伝わります。きっと手に取る年齢によって、感じかたが変わってくるような絵本です。
- 水彩と色鉛筆で描かれた優しい色合い。
- おじいさんの言葉が心に響き、ルピナスさんの行動に勇気をもらえます。
- 「世界のために自分にできること」を見つけたくなります。
『きみの行く道』 ドクター・スースー
新しい世界へ踏み出すのは、だれでも不安なもの。
でも心配しないで。その不安が的中しても、きみは進んでいけるのだから。
『きみの行く道』は、そんな風に背中をぐんと押してくれるような絵本。
- 現代のマザーグースといわれる有名絵本作家のドクター・スースーの絵本。
- 新しい道を踏み出そうとする人にユーモラスに勇気を与えてくれる。
- 頑張る人に背中を押してくれる1冊。
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