多くの人たちに勇気を与えた人物、あっと驚く大発明をした人物など、世界には多くの「偉人」と呼ばれる人たちがいます。
「名前を聞いたことがあるけれど実はどんなことをした人なの?」「伝記を読んでみたいけれど長い本は苦手」という人に、伝記絵本はいかがですか?短い文章で、彼らの人生にふれ心に残る物語がここにあります。
小学校高学年から中学生に、人物や歴史について知るきっかけとしてもおすすめです。朝読書やよみきかせにもいいです。興味を持った人物がいたら、ぜひ続けて伝記小説を読んでみてくださいね。
50音順です。
※この記事は随時追加していきます。
- 『天才レオナルド・ダ・ヴィンチと少年ジャコモ』
- 『風をつかまえたウィリアム』ウィリアム・カムクワンバ
- 『星の使者―ガリレオ・ガリレイ』
- 『キング牧師の力づよいことば』
- 『牛をかぶったカメラマン―キーアトン兄弟の物語』
- 『グーテンベルクのふしぎな機械』
- 『ヘレン・ケラーのかぎりない夢』
- 『生命の樹チャールズ・ダーウィンの生涯』
- 『とどまることなく 奴隷解放につくした黒人女性ソジャーナ・トゥルース』
- 『ローザ』ローザ・パークス
- 『絵本アンネ・フランク』
- 『6この点 点字を発明したルイ・ブライユのおはなし』
- 『フィボナッチ―自然の中にかくれた数を見つけた人』レオナルド・フィボナッチ
- 『テレビを発明した少年―ファイロウ・ファーンズワース物語』
- 『綱渡りの男』フィリップ・プティ
- 『雪の写真家ベントレー』ウィリー・ベントレー
- 『耳の聞こえないメジャーリーガー ウィリアム・ホイ』
- 『その手に1本の苗木をーマータイさんのものがたり 』ワンガリ・マータイ
- 『ネルソン・マンデラ』
- 『グレゴール・メンデル―エンドウを育てた修道士』
- 『世界でさいしょのプログラマーーエイダ・ラブレスのものがたりー』
- 『アンリ・ルソー』
- 『リンカーン大統領のせいじつなことば』エイブラハム・リンカーン
- おすすめ伝記シリーズ
『天才レオナルド・ダ・ヴィンチと少年ジャコモ』
『風をつかまえたウィリアム』ウィリアム・カムクワンバ
『星の使者―ガリレオ・ガリレイ』
『キング牧師の力づよいことば』
黒人の権利を「非暴力」で訴え続けたキング牧師。その心ざしに現代の私たちも学ぶところが多いのではないでしょうか。
『牛をかぶったカメラマン―キーアトン兄弟の物語』
鳥の巣の撮影のためにキーアトン兄弟が思いついたのは、本物の牛の皮で作ったハリボテをかぶることでした。「郷にいっては郷に従え」ということでしょうか。おかげでこれまでにない素晴らしい写真集ができあがったそうですよ。
『グーテンベルクのふしぎな機械』
1400年ごろ、マインツで生まれたグーテンベルク。若いころに、金や銀など貴金属の加工に関わる仕事をしていたようですが、実は、その人生についてはくわしいことはわかっていません。1468年の冬に亡くなるまで生涯独身でした。世界を変える大発明をしたにも関わらず、彼の墓所もどこにあるのか不明なのです。「伝記」とは少し違いますが、活版印刷機や当時の製本技術を知ることで、グーテンベルクがどんな人物だったのか想像しながら読んでみてください。
『ヘレン・ケラーのかぎりない夢』
子どものころにヘレン・ケラーの伝記を読んだ時に感じた衝撃と感動が甦るような、それでいてよりあたたかさを感じるのは、絵本で描かれるヘレンのおだやかな表情によるものかもしれない。サリバン先生が教えた「ことば」の存在は、ヘレンと世界をつなぎ彼女の人生に光と希望を与えた。「ことば」がわたしたちに与えるものの大きさを改めて感じる。
絵本で紹介されているヘレンのことばはどれも心をまっすぐに打つ。
【ヘレン・ケラーのことばより】

「障害とは、目が見えないことではありません。見えない人に対する見える人の態度こそが障害なのです」
『生命の樹チャールズ・ダーウィンの生涯』
青年期には学校をやめさせられるほどの勉強嫌いだったというダーウィンに、親近感がわいたのは私だけではないはず。いまでは当たり前のように受け入れられている「進化論」ですが、当時はそれまでの価値観を覆し、社会を混乱させかねないほどのものでした。そのため、謙虚で自然への愛情あふれる人柄であったダーウィンにとって、進化論の発表は不安を伴うものでしたが、丁寧な検証とゆるぎない信念で成し遂げました。
『とどまることなく 奴隷解放につくした黒人女性ソジャーナ・トゥルース』
『ローザ』ローザ・パークス
かつてバスの席は白人が前、黒人がうしろと決まっていました。白人と黒人が座れるまんなかの席に座っていたローザに、運転手が「白人に席を譲るよう」に迫ると、ローザはそれを拒絶しました。のちに大きな民権運動に発展したローザの勇気ある行動に、本当の「強さ」を感じます。
『絵本アンネ・フランク』
第一次世界大戦の敗戦から10年、冷酷な指導者を選んだドイツがはじめたユダヤ人の迫害。ごくふつうの女の子・アンネ。「黒い雲にかこまれたちっぽけな青空」が少しづつ小さくなっていくように、日常が脅かされゆく不安の中で前向きに生きようとするアンネの強さを感じます。
『6この点 点字を発明したルイ・ブライユのおはなし』
『フィボナッチ―自然の中にかくれた数を見つけた人』レオナルド・フィボナッチ
レオナルド・フィボナッチについて、その生涯は詳しくは知られていません。フィボナッチはアフリカで出会った「インド・アラビア数字」に衝撃を受け広くヨーロッパに紹介しますが、当初は「イタリア数字」を批判しているという見方もあり、すぐには受け入れられなかったり、いまでこそ重要な数学的発見とされる「フィボナッチ数列」も彼が生きている間には、一般の人たちには高く評価されなかったようです。(理解が及ばなかったという方が近いのかも
)この絵本では、「フィボナッチ数列」についてもとても分かりやすく説明されています。
『テレビを発明した少年―ファイロウ・ファーンズワース物語』
20世紀最大の発明のひとつテレビを発明した人物を知っていますか?これほどの大発明をしたにも関わらず、ファイロウ・ファーンズワースついてはあまり知られていません。最初に開発されたテレビはアメリカラジオ会社(RCA)によるもので、それはファイロウの優れた発明アイデアをもとにしたものでした。しかし、それはファイロウの許可を得たものではありません。やがて発明アイデアの特許も切れると、ファイロウの功績は忘れられていきました。近年、伝記が出版されるなどメディアの紹介によってファイロウがアメリカ発明史に残る偉大な発明家であることがわかりました。
『綱渡りの男』フィリップ・プティ
2004年コールデコット賞受賞。
【みんなの感想より】

万一落ちたらどうするんだ!?とハラハラ。物語だと思ったら本当の話でびっくりした。
『雪の写真家ベントレー』ウィリー・ベントレー
つつましいくらしの中で目の前の美しさとただひたむきに向かい合う姿勢、そして多くの人にその美しさを伝えたいというベントレーの結晶への深い愛情。そう、自分がすきなものは多くの人たちにも愛されて欲しいと思うものなのです。それほどに夢中になれるものがあることで、人生はより充実したものになるのでしょう。
『耳の聞こえないメジャーリーガー ウィリアム・ホイ』
『その手に1本の苗木をーマータイさんのものがたり 』ワンガリ・マータイ
『ネルソン・マンデラ』
南アフリカでは、ヨーロッパから渡ってきた白人たちによって作られた「アパルトヘイト」と呼ばれる人種差別政策に苦しめられていました。「南アフリカはここに住むすべての人たちのものなのです」南アフリカを取り戻すため声をあげて立ち向かったのがネルソンでした。投獄中も権力に屈することなく信念を持ち続けたネルソンと南アフリカの人たち、彼らを描く表情豊かで迫力のある絵にも、その心の強さを感じます。
【みんなの感想より】

表紙の迫力に気がつくと手に取って、読んでしまった。ネルソン・マンデラ、カッコいいです!
『グレゴール・メンデル―エンドウを育てた修道士』
『世界でさいしょのプログラマーーエイダ・ラブレスのものがたりー』
『アンリ・ルソー』
『リンカーン大統領のせいじつなことば』エイブラハム・リンカーン
アメリカの歴史において重要な岐路にたった大統領です。
おすすめ伝記シリーズ
いかがでしたでしょうか。続けて読んでみたい人物はいましたか?伝記をもっと読みたい!という人におすすめの伝記シリーズをいくつか紹介します。伝記は、朝読書にも特におすすめですよ。
講談社「火の鳥伝記文庫」
1981年に刊行された「火の鳥伝記文庫」シリーズが、2017年に新装版を刊行しました。平成28年度の中学生朝読書人気本ランキングで19位。
【シリーズ】
伊達政宗、マザー・テレサ、西郷隆盛、ヘレン・ケラー、アインシュタイン、ライト兄弟、エジソン、ナイチンゲール、野口英世、坂本龍馬、武田信玄、豊臣秀吉、徳川家康、以降刊行されています。
この人を見よ!歴史をつくった人びと伝
2009年に刊行された伝記シリーズ、全20巻。活字と漫画のページ構成で、読みやすい伝記です。
【シリーズ】
本田宗一郎、黒澤明、上村直己、手塚治虫、岡本太郎、ヘレンケラー、アンネ・フランク、アインシュタイン、マザー・テレサ、オードリー・ヘップバーン、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、坂本龍馬、野口英世、宮沢賢治、ベートーヴェン、ナイチンゲール、アンリ・ファーブル、エジソン