バナ・アベド『バナの戦争 ツイートで世界を変えた7歳の少女』

ノンフィクション

  • 小学校高学年から「いま読むべき」ノンフィクション
  • インターネットで最も影響力のある25人(アメリカ・タイム誌)
  • Twitterで平和を訴える「現代のアンネ・フランク」
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シリア内戦の現状を伝えるツイッター

アメリカの雑誌「タイム」誌が2017年の「インターネットで最も影響力のある25人」を発表した。トランプ大統領や「ハリーポッター」シリーズの作者J・K・ローリングらと並び、選ばれた7歳の少女がいる。

彼女の名前は、バナ・アベド。

彼女は、どんなジャーナリストも伝えることのできなかったシリア・アレッポから、Twitterを通じて、その現状を伝え停戦と平和を訴えた。

7歳の少女・バナの人生は、まさにシリアの内戦とともにあったと言える。2009年バナが生まれた年、まだシリアは平和だった。2012年から、政府軍と反政府武装勢「自由シリア軍」による内戦が激しさを増す。

 

なぜ銃や爆弾で、私たちを傷つけたいと思う人がいるの?

なぜシリアに爆弾が落とされるの?

どうして戦いがあるの?

何度も悲しみに襲われながら、希望を失わずにきたバナ。

そして、アレッポの包囲がはじまった。

学校、友だち、家、そして母国シリア、バナの好きだったものはすべて戦争によって奪われていった。

爆弾が落ちてみんなが死ぬまでじっと待っているなんてできない。

 

2016年9月24日、バナはTwitterで最初のメッセージを発信した。シリアやアッポレの外にいる世界中の人に向けて。

「I need peace.(わたしは平和が欲しい)」

このつぶやきに、世界中の人からメッセージに勇気づけられ、バナはツイートを送り続けた。

現代のアンネ・フランク

7歳の女の子のツイートは、世界中の著名人や政治家たちからも注目を集めた。ジャーナリストさえ入り込むことのできないシリアの状況を伝え、停戦を訴える生の声。その姿は、第二次世界大戦中にナチスから迫害されたアンネ・フランクになぞらえて、「現代のアンネ・フランク」と呼ぶ声もある。

第二次世界大戦が終戦を迎えたずっとあとに、隠れ家生活をつづったアンネ・フランクの日記が発見され、大人たちは戦争が子どもから奪ったものの大きさを彼女自身の声で目の前に突きつけられた。

もしも、アンネの日記が戦時中にリアルタイムで配信されたとしたら、彼女は戦争に命を奪われることはなかったかもしれない。もしも、あのころTwitterがあったら、戦争はもっと早くに終結していただろうか。

戦争が遠くへ行ったとき、わたしたちは希望を持った。

世界が美しく感じられて、どんなことでもできる気がしたら、それは希望。

(本文より)

シリアの一日も早い平和を祈って。

みんなの感想より

この本で、はじめてバナのことを知った。戦争中iPadを使ってTwitterで発信するなんて驚き。
7歳の女の子が平和について強く訴えている中で、自分が世界のことを何も知らないことに愕然とした。

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