辻村深月『水底フェスタ』

辻村深月『水底フェスタ』
  • 高校生が主人公のミステリー
  • おすすめは高校生から

「ある日突然女子にモテたらいいのになぁ」なんて考えているぼんやり男子におすすめしたいのが辻村深月の『水底フェスタ』
女は怖いよ。どんな男にも簡単に素顔など見せないからね。

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だれを信じたらいいのかわからない

広海は高校生、睦ッ代村の村長の息子だ。

睦ッ代村で毎年行われているロック・フェスティバル、略してムツシロックは広海の父である村長が誘致に力を入れた事業のひとつで、いまや日本五大ロックフェスティバルのひとつになっている。

そのムツシロックの会場で、広海は織場由貴美を見つけた。由貴美は、村出身のモデルで女優としても活動していたが、最近ではメディアでもあまり見かけなくなった。それでも小さな村では有名人だ。

やがて広海は由貴美に誘われるままに関係を持ってしまう。

世間の男子高校生たちは少しこの本を読んで学んだほうが良い。簡単に女に誘われた時ほど気を付けたほうが良い。

由貴美には広海に近づいた目的があった。それは村への復讐だった。

大人ぶってまるですべてを知っているかのようにふるまって、周りを見下して、いい人ぶって、だから本当のことは何も見えていない。まるで滑稽なピエロ。自分で笑わせている自覚のある分だけ、ピエロの方がうんと賢いけれど。

ひとつ真実が明かされるたびに、世界がぐるりと反転する感覚。

自分はただの子どもで、まだ周りに守られなければ何もできない存在なのだと思い知らされる。

それが、何度もぐるぐると回って何がなんだかわからなくなるほどに、何を信じていいのかわからずに、ただ怖い。

震えているのは、わからないからだろうか。

それとも、知ってしまったことが怖いのだろうか。

本をチェックする

水底フェスタ (文春文庫)
文藝春秋
辻村 深月 (著)

出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2014/8/6)
発売日 ‏ : ‎ 2014/8/6
文庫 ‏ : ‎ 397ページ

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この本の担当者
ゆう

「おいしいごはんと本があれば人生はぐんと豊かになる」
食べることと読むことが好きです。
学校図書館(小・中・大学)で働く本好き。よみきかせ、図書ボランティアなど子どもと本をつなぐ"みーとぶっくす"活動がライフワーク。本を通して人と人がつながることのお手伝いができたらうれしいです。
2021年、小さな移動本屋さんはじめました。(Instagram)

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