自分のことを家政婦と思っている家族にイライラしている母たちにおすすめ。
本の紹介(あらすじ)
(BOOKデータベースより)
もう二度と会うことはないでしょう。46歳の誕生日。身勝手な夫や息子たちと決別し、主婦・朋美は1200キロの旅路へ――
「家族」という荒野を生きる孤独と希望を描き切った桐野文学の最高峰!
大反響の毎日新聞朝刊連載に、大幅な加筆修正を施して書籍化。
傲慢な夫や息子たちに軽んじられながら、家庭をささえてきた主婦・朋美は46歳の誕生日、ついに反旗をひるがえす。
衝動にかられ夫自慢の愛車で家出、「初恋の男が長崎にいるらしい」という理由で、長崎に向かって高速道を走り始めるのだった。
奪われた愛車と女の連絡先の入ったゴルフバックばかり心配する夫を尻目に、朋美は自由を謳歌するが―― 冒険の果てに、主婦・朋美が下した「決断」とは?
やばいっ。
熱中して一気読みしてしまった。
というくらい、おもしろかった。
家族が冷たすぎる。
「無神経でしつこくて、自分勝手な」旦那。(これは長男・健太のセリフから)
家族より彼女優先、冷めた目の長男・大学生。
オンラインゲームばかりしてひきこもりの次男・高校生。
この家族だったらわたしもブチキレるわね。
家族を捨てて車を走らせる朋美は、まるで抑圧された主婦の代表。エールを送りつつ読み進めるのだけど、ふしぎな出会いに、予期しない展開となっていきます。
妻・朋美と、旦那・浩光が交互に各章を語り、両方の言い分を聞きながらも、やっぱりこの旦那が悪いと思うのは、自分が妻だからだろうなぁ。読者が10代なら、ふたりの子供たちに共感しながら「親がこんなだとつかれるよなぁ。はぁ、いい加減にして欲しい」って声が出てきそう(-_-;)
怒ったり、笑ったり、泣けたりが1冊で味わえる、実はコメディなハートフルドラマ。
ドラマ「だから、荒野」
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文庫: 459ページ
出版社: 文藝春秋
ISBN-13: 978-4167907242
発売日: 2016/11/10
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