- 小学校高学年から中学生におすすめ
- 岩波少年文庫の海外ホラー短編集
翻訳家・金原瑞人さん編集!海外の名作ホラーをあつめた短編集。
海外ホラーの名作短編集
児童文学の翻訳といったら、この人です。金原瑞人さん。
わかりやすい言葉で、読みやすく、生き生きとした文章に組み立ててくれる。もちろん、作風はそのまま。だから、金原さんの翻訳は、作品ごとにちゃんと作者のカラーが出ている。
その金原さんが、選んで翻訳してできた13のホラー短編集。
ひとりずつ怖い話を語り、終わるごとにひとつろうそくを消していく千夜一夜物語のようなイメージがあります。どこか懐かしいようでいて、ぞわりとする。暑い夏はもちろん、秋の夜長にもぴったりの短編集です。
金原さんの遊び心を感じる「こまっちゃった」では、エドガー・アラン・ポー原作の「ある苦境」を、思いっきり現代の学生ノリに翻訳しちゃってて面白い。
オチがいいのはサキ原作の「開け放たれた窓」。
(こちらは『サキ短編集 (新潮文庫)』でも読めます)
一番怖かったのは、ローズマリー・ティンパリ原作の「ハリー」。
ぜひ、電気を消して、小さいライトひとつ灯してお楽しみください。
ホラー短編集シリーズ
八月の暑さのなかで
南から来た男
最初の舞踏会

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