- 小学校高学年から中学生におすすめ
- ファンタジーが好きな人に
- ドイツで最も権威あるブックステフーダー賞を受賞
言葉が消える町
舞台は“詩人の町”シレンチア。
パーラは青い瞳と巻き髪が魅力の12歳。言葉遊びが大好きで、新しい言葉を作ることも大得意。
ある日パーラはいつものように大好きな“語り部のおじいちゃん”ガスパーレのもとへと遊びに向かう。だが、そこで彼女を迎えたのは信じられない光景だった。なんと、ガスパーレが言葉を失っていたのだ。
これが全ての始まりだった。シレンチアの町じゅうを、この“奇妙な言葉の喪失”が襲う。特定の単語を発音できなくなる者、言葉のはじめや終わりを飲みこんでしまう者、たくさんの言葉を忘れる者…。
手がかりは、ガスパーレが指差した「城」。城の持ち主は、よその土地で暮らした後に生まれ育ったこのシレンチアに戻ってきた金持ちの男、ジット。だが、町のだれも彼の姿を見たことはないし、話したこともない。
原因はジットにあるのでは? 人々の言葉を奪おうとしているのでは? そう思い始めるパーラ。「ジットの思い通りにはさせない!」パーラはひとりで立ちあがり、ジットの城へと向かう…。
ブックデータ
受賞歴など
ブックステフーダー賞を受賞
ブックステフーダー賞は、審査員の半数は子どもの読者でという、ドイツ児童書界で最も権威のある賞。受賞作は「その年、子どもに最も愛された本」となります。児童文学作家にとっても最高に名誉ある賞ですね。
ラルフ・イーザウは『パーラー』のほかに『盗まれた記憶の博物館』『ネシャン・サーガ』 でもブックステフーダー賞を受賞する、この賞の常連さんです。
ファンタジー王国ドイツの子どもたちが選んだベストファンンタジー。
国語教科書で紹介
光村図書小学6年生国語教科書
著者・ラルフ・イーザウ
1986年11月1日、ドイツ・ベルリン生まれ。
世界中に愛されている『モモ』や『果てしない物語』で知られるドイツのファンタジー作家ミヒャエル・エンデが認めた現代ファンタジーの名作家・ラルフ・イーザウ。
システムエンジニアでしたが、娘のためにと物語を書き始めたところ、その作品を気に入ったミヒャエル・エンデが自ら出版社に原稿を持ち込んで売り込みに行き、それがきっかけで作家デビュー。
ミヒャエル・エンデも惚れこむほどのファンタジー作品を生み出すラルフ・イーザウは「エンデに次ぐドイツ・ファンタジーの旗手」とも言われています。
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