朝井リョウ『時をかけるゆとり』~学生時代にやらなくてもいい20のこと

朝井リョウ『時をかけるゆとり』 POP
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  • 朝井リョウ初の笑えるエッセイ

現役大学生作家の本音エッセイ

朝井さんが面白くわかる、初エッセイ。

早稲田大学在学中に執筆した「桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)」が第22回(2009年) 小説すばる新人賞受賞 。平成の就活をテーマにした「何者 (新潮文庫)」で第148回(平成24年度上半期) 直木賞受賞 。「世界地図の下書き (集英社文庫)」で第29回坪田譲治文学賞受賞。

デビュー数年でこの華々しい受賞歴。ま、まぶしいっ。朝井リョウさんという作家さんは、さぞかしやな感じ、いやいや、近寄りがたいほどのオーラを放つ知性にあふれる好青年にちがいない。なんていうイメージをごろんとひっくりかえしてくれる、朝井さんすごく近寄りやすいおもしろい方です( *´艸`)

声を出して笑っちゃうほどおもしろい。

それどころか、おもしろくないところがない。

作家・朝井リョウのことがよくわかる、というよりむしろ一周まわって、よりわからなくなるほどにギャップ感が満載です。そのギャップすら、こちらが勝手に抱いているものなのですけどね←だれだ近寄りがたいとか言ってた人は。

しばらくは、どこか「借り物感」のある文章になじめずにいたが(それは私が抱いている著者イメージとのギャップからかもしれないし、単に私が好きな作家さんに文章の雰囲気が似ていたからでもあるだろうが)、読みすすめるうちに違和感は薄れ、ただただ楽しませてもらいました。

とりあえず、この本を読み終えてわかった朝井さんという方は…おなかが弱い人(/ω\)キャッ

目まぐるしい変化の多いこの時代をどう乗り越えていったらいいのか、と戸惑いを抱えている中高生にぜひ読んで欲しい。世の中、なんとかなるさと思えるよ。

「知りもしないで書いた就活エッセイを自ら添削する」のシュールさが気に入った。

単行本『学生時代にやらなくてもいい20のこと』を改題。

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文庫: 271ページ
出版社: 文藝春秋
発売日: 2014/12/4

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