- 小学校高学年・中学生におすすめノンフィクション
- 戦争と平和について考えるドイツの絵本
- 高学年からのよみきかせにもおすすめ
小さな命を守った母の物語
第二次大戦中、ある列車の中に、赤ちゃんを抱いた母親がいた。強制収容所へ向かうその列車に乗せられたものは、生きて戻ってくることはないと言われていた。
腕の中にある、この小さな命だけは救いたい。
母親は死に向かう列車のなかから、意を決して、赤ちゃんを外へと放り投げた。
わたしが1944年にうまれたことはたしかです。
(本文より)
でも、誕生日がいつであるのかはわかりません。
生まれたときにつけられた名まえもわかりません……。
これは、本当に起こった奇跡の物語。
小さな赤ちゃんの命を強く願う母親の思いは、誰かに引き継がた。その思いをエリカが引き継がれ、命はつながっていく。
実話をもとに、物語は起こった出来事を淡々とつづるが、ここで語られていないエリカが抱えてきただろう苦悩を勝手に想像してしまう。
命がもつ生きる強い力、命がつながることの奇跡を伝える1冊。
キーワード
戦争、第二次世界大戦、ホロコースト、実話、よみきかせ
おすすめポイント
第10回(2004年) 日本絵本賞翻訳絵本賞受賞
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戦争を伝える絵本。
高学年から中学生の読み聞かせにも、おすすめです。
単行本: 25ページ
出版社: 講談社
発売日: 2004/7/14