- 上橋菜穂子さんの中でも一番のお気に入りです(*^-^*)
- 大人女子にもおすすめファンタジー
- 第42回野間文芸新人賞ほか受賞
戦わなければならない不条理
ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の〈あわい〉に棲む霊狐・野火だった。隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年・小春丸をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる……愛のために身を捨てたとき、もう恐ろしいものは何もない。
小夜は12歳の女の子。
小夜には、母から受け継いだ不思議な力があった。
人の心が聞こえる〈聞き耳〉と呼ばれる力によって、ある日、犬に追われていた子狐を助ける。その子狐はこの世と神の世の〈あわい〉に棲む霊狐・野火だった。
使い魔として囚われている野火。
ふしぎな力を持つ小夜。
そして、森陰の屋敷に幽閉されている少年小春丸。
幼い時に偶然出会った3人が、不思議なめぐり合わせで(そもそも最初の出会いが運命だったのかもしれないが)国同士の争いにまきこまれていく…。
この3人はもちろん、登場する人物のほとんどは、本当は誰も戦いたくなどない。
けれども主の命を受け、また主を守るために、戦うことを選ばなければならないという不条理。
もうひとつの読みどころは、純粋すぎるほどのふたりの想い。
野火と小夜の、お互いを守るために自分の命を削ることも厭わない強い想い。
切ないです。
ぜひ女の子におすすめしたい。
おすすめすると、10代よりも大人女子が「おもしろかった」と言ってくれることが多いんですよ。ファンタジーはあまり読まない大人女子にもおすすめ。
ラストの桜のシーンは、じーんとくる。
受賞歴など
第42回野間文芸新人賞
第51回産経児童出版文化賞推薦
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