- 小学校高学年から中学生におすすめ
- スキージャンプを描いた青春小説
- スポーツが好きな人、スポーツをやっている人に
本の紹介
「ジャンプ見ない?」
公務員を辞めて農業を継ぐー北海道沢北町の小学校へ転校してきた室井さつき。転校生などめったにいない田舎の小さな町の小学校で、クラスに馴染めずにいたさつきだったが、ある日、クラスメイトの小山内理子に声をかけられる。
「ジャンプ見ない?」と誘われたことを、漫画の「週刊ジャンプ」と勘違いしたさつきは、「ワンピース」を持って待ち合わせのスキー場へ←待ち合わせ場所がおかしいなって気づいて( *´艸`)
スキー場で行われていたジャンプの大会でテストジャンパーとして飛んだ理子のジャンプにさつきは魅入られた。
世界が一瞬無音になる。(中略)
人間は飛べやしないのに。
雲一つない青空を背負って、その人ははっきり飛んでいた。
力強く、美しく。
風に乗るように。
「さつきちゃん、一緒にジャンプやらない?」
理子は、町内では知らない人のいない期待の天才スキージャンパー。その理子に誘われて、ジャンプをはじめたさつきは、ジャンプの世界にのめりこむ。
理子の背中を追いかけ、ぐんぐん伸びてゆくさつき。 みんなが望む結果を出すためには「楽しい」を引き換えにしても無我夢中で頑張らなければならない。
理子が背負う、天才と呼ばれることへのプレッシャーと孤独。
危険と隣り合わせのスポーツであるという恐怖。
体の成長とともにぶち当たる不安やスランプ。
壁にぶつかりながらも、向かい風に向かって飛び立つ。
そのたびに、選手としてもひとりの人間としても成長してゆくふたりの少女のスキージャンプにかける青春小説!
陸上、サッカー、野球などスポーツテーマにした小説は10代に人気のジャンルだけど、ウィンタースポーツを描いた小説はあまり多くない。
中学生でジュニアメンバーにも選ばれるほどの天才少女・理子には、いま活躍中の高梨沙羅ちゃんを重ねて読んでしまう。理子の美人で凛としたイメージにもぴったり。
小さいころからスポーツを続けている人ならきっと感じたことのある、成長期の体の変化による不安やスランプに理子も直面する。その中で、理子が抱える「強い選手になるために克服しなければならない弱点」とは…。
プロスポーツ選手を目指している!という人には特におすすめしたい。
おすすめポイント
スポーツをやっている人、ウィンタースポーツが好きな人など、10代向けの小説ですが、大人も楽しめますよ。スキージャンプに打ち込む理子やさつきを見守る大人たちの目線も温かく、(さつきのお母さんは危険なスポーツであることを理由に強く反対することもありますが)、スポーツ少年団などで子どもたちを支えているおうちの人にも、心に響くシーンがあると思います。
K点、アプローチ、ランディングバーンなど、スキージャンプの専門用語この本を読めばばっちり。スキージャンプの応援がより楽しめるはず。
こんな人におすすめです。
- 小学校高学年から中学生に
- 朝読書に
- スポーツの好きな人に
入試問題によく出る本
『向かい風で飛べ!』は、中学校・高校のどちらにも国語入試問題によく出典されている小説です。
全国公立高校国語入試問題に出典
【2015年】茨城県/鹿児島県
私立中学国語入試問題に出典
【2018年】成城学園中学校
【2017年】福岡県西南学院中学校
【2015年】城北中学校/東京家政大学附属女子中学校
チェック2015年全国高校入試問題【国語】によく出た小説と一覧まとめ
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単行本: 299ページ
出版社: 中央公論新社
発売日: 2013/12/9
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